口腔内撮影用カメラにニコンZ50+MC50mmf2.8を買ってみた.おすすめかも

投稿者: | 2022年2月27日
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 少し前に口腔内撮影用カメラとレンズを買ったのでご紹介します.
この記事も元カメラ屋の私が思い出話とともに力を抜いて書いています.関連記事とともにご覧ください.

 

1.ボディ NikonZ50

 前記事でZマウントのZシリーズではなくFマウントのDシリーズをお勧めしていました.ニコンはプロネアの失敗に始まり(もっと古くはマミヤにつくらせたニコレックスと言われています),1マウントも失敗・・・.どうせまたZマウントも撤退するんでしょ・・・とかなり慎重になっていました.しかし,Z9のスペックを見て,あとまだまだ少ないけれど,どんどん発表されるZマウントレンズ群を見て「おっニコンは本気なのだな」と思いました.あと,Dfでもやったレトロデザイン機,FM・FE系を彷彿とさせるZfcもなんだかうれしいじゃないですか.Zマウントには50mmと105mmのマイクロニッコールがラインナップされています.そもそもニコン1にはマイクロニッコールがラインナップされていなかったですから.でも1マウントの失敗がなければZマウントはなかったのかもなと感じます.

  ちなみに口腔内撮影カメラであれば,Zfcでもいい気がします.カメラの基本的な性能はZ50と変わりませんし,重さも変わらない.Zfcは内蔵フラッシュがなくてモニターが3型(Z50は3.2型),PictBridge機能がないくらいです.1万円くらい高いですけど.FEを長く使っていた自分としては個人的に買ってしまいそうです.

 ニコンは1959年にNikonFとともに開発されたFマウントにこだわり続け,フランジバックと口径の制約・不自由さから他メーカーに後れを取ってしまいました.Fマウントさえなければ・・・と言われていました.制約だらけのFマウントから解放されて,自由にはばたくZマウント.もちろんしばらくはFマウントを有するDシリーズと共存するのだと思いますが,もうDシリーズ(Fマウント採用の一眼レフ)機が4機種,Zシリーズ(Zマウント採用のミラーレス)機が8機種ってところを見ると今後はZマウント機が主流になっていくことは間違いなさそうです.キャノンのEFマウントは(-Sを除けば)3機種・・・個人的には古い人間なので一眼レフのシャッター音と感覚が好きですが,時代は確実にミラーレスなのかなと思ってしまいます.

 で,ぼくもFマウントのこだわりを捨て,口腔内撮影用に軽さ重視でNikonZ50,Zマウントを買いました(買ってみたというのが正しいですけど).Wズームは買わずにボデイ単体にMC50mmf2.8をつけて買いました.持ってみた感じ,Zマウント機はフランジバックの関係で手持ちのD500と比べてすごく薄く感じます.しかも軽い!一番廉価なZ50であってもニコン1のように明らかな初心者向けに作られた感じでもありません.

 今回選んだのは一番廉価なZ50です.口腔内撮影専用機にするつもりだったのと,やっぱりZマウント機への不安があったから.非常にコンパクトですけれど,ニコンらしく,チープさはないです.しばらくD500で撮影していた口腔内写真でしたが,これはもう各段に取り回しが良いなと感じました.はい,口腔内カメラとしてZ50は廉価で軽くておすすめです.

 

 

2.レンズ Nikkor MC50mmF2.8

 今回購入したMC50mmf2.8をMICRONikkor60mmf2.8D,TOKINA100mmf2.8mmFF MACROと比べてみました.軽いし小さいです.Zマウントになって,マウントが大口径になってずんぐりむっくりしているのがわかりますね.職場ではMICRONikkor60mmf2.8Dが2本活躍しています.とてもよいレンズだと思っています.20年前からTokinaAT-X80-200f2.8を愛用してきたので,TOKINA100mmf2.8mmFF MACROを購入しておすすめしてきましたが,口腔内撮影をするには重くて取り回しが悪い・・・50mmf2.8で十分ですね.

 ちなみにフィルター径は46mmです.基本的にマクロレンズにフィルターは不要ですが,口腔内撮影用には必要だと思っています.汚いし,すぐ拭けないからです.

 

3.マウントアダプター FTZ II

 マウントアダプター(FTZ II)を介してMICRO NIKKOR60mmf2.8Dをつけてみました.これはZマウント機にFマウントのレンズを装着するのに必要です.FTZは三脚座がありましたが,FTZIIは三脚座がないのでスッキリしています.フランジバックを稼ぐ必要があってテレコンみたいですね.もちろんAFもVRも有効です.これはこれでカッコいいけれど,無駄に重くなるので50mmf2.8を買っちゃっていい気がします.家に70-20mmf2.8がころがっていましたが,これはD500に付けた方がバランスがいいですね.今更オールドニッコールを使いたいっていう人いないと思いますが,Fマウントレンズ遺産もしっかりと使うことが出来ます.

 

 

5.おまけ

 NikonZ50にMC50mmf2.8をつけて,そのへんに転がっていたローライコードIVをちょっと撮ってみました.ぼくが某カメラ量販店に勤めていた時,ローライフレックス2.8FXが現行でショーケースに並べられていました.当時(今もだけれど),プラナーf2.8mm付きのローライフレックスなんて,とても買えませんでした.100万円近くする二眼レフカメラとフィルム一眼レフカメラ,デジタルカメラが同じショーケースに並ぶという今思うと完全に不思議な光景でした.当時接客したお客さんにフィルムだとF100,デジタルカメラだとオリンパスのE-10を良く買ってもらったのを覚えています.

 このクセナーが開放付近でとても素敵な描写をします.ポートレートにはすごくよかったです.二眼レフって上から覗くのでカメラマンがお礼しているみたいになります.一眼レフと違ってモデルさんが緊張しないのだと聞いたことがありますが,よくわかりません.15年ほど前は普通使いに使っていたので革が痛んでますね・・・.

 

*患者さんの口腔内写真は掲載していません.

 

 

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レンズ Nikkor MC50mmf2.8

 

 

 

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